「全聾(ろう)で交響曲を書いた現代のベートーベン」として人気を博した佐村河内守さんのゴーストライターだったことを告白した作曲家の新垣隆さん(44)が多忙な日々を送っている。10日夜放映のビートたけし司会のバラエティー番組にゲスト出演。本業の作曲も弦楽や吹奏楽のための新作など上演予定が目白押しだ。「今の私は道化師そのもの。へんてこなキャラクターとして世間に認知されてしまった」と苦笑する。 桐朋学園大で現代音楽の第一人者・故三善晃さん(昨年10月死去)らに師事、作曲とピアノ演奏で頭角を現した俊英。「モダニスト」を自任し、演奏中に器楽奏者が資料を読み上げたりする実験的作品などを世に問うてきたが、今年2月、18年にわたって佐村河内さんの代作者だったことを公表し虚像を告発。「自分も『共犯者』。もう音楽活動はできなくなるかもしれない」と覚悟した。 だが予想に反し、現代音楽以外の分野で出演依頼が相次いだ