来日した経済協力開発機構(OECD)のアンヘル・グリア事務総長は14日、インタビューに応じ、日本が財政再建を進めるために、消費税率を将来的に20%程度へ引き上げる必要があるとの認識を示した。巨額債務の膨張を止める重要性を強調、歳入を増やす税制改革を促した。 グリア氏は日本経済に関し「景気の先行きが良いと認識されなければ、株価は上がらない」と、安倍政権の経済政策「アベノミクス」を評価。大規模緩和を柱とした日銀の金融政策は、デフレ脱却など「望ましい結果に向かっている」と語った。 一方で、先進国で最悪の水準に達している政府債務残高を改めて問題視。政府は税収で政策経費を賄えるかどうかを示す基礎的財政収支を2020年度に黒字化する目標を立てているが、グリア氏は「(減税と増税で)税収を中立にするのではなく、税収増を図る必要がある」と訴えた。