自民党幹部は十三日、機密を漏らした公務員らへの罰則強化を盛り込んだ特定秘密保護法案に、公明党が条文として明記するよう求めている国民の「知る権利」について、「文言としては明記しない」との考えを記者団に明らかにした。 この幹部は理由について「国家には『知らせない義務』もある」と説明した。ただ、実質的に「知る権利」を担保する方針で、どういう表現で法案に盛り込むかは公明党と引き続き協議するとした。 「知る権利」をめぐっては、公明党が報道や取材の自由を「国民の知る権利の保障に資する」と位置付けた上、法律の適用に当たって「十分に配慮する必要がある」と主張。山口那津男代表が安倍晋三首相に直接、要請した。首相は検討する意向を示し、政府の実務者は公明党に対して「知る権利」に配慮する表現を盛り込むと伝えていた。