どんな仕事でも派遣労働者にずっと任せられるように、厚生労働省は、労働者派遣法を改正する方針を固めた。企業は働き手を3年ごとに代えれば、すべての職種で長く派遣を使える。一方で働き手からすると、派遣という不安定な立場が固定される恐れもある。 1985年にできた派遣法は、派遣労働者に仕事を任せるのを「例外」として制限してきた。これを緩和することで、すべての仕事を長く派遣に任せられ、労働政策の転換点となる。 労使の代表が参加して28日開いた厚労省の審議会に、現行ルールをやめる同省案が示された。同案によると、通訳や秘書など「専門26業務」以外では最長3年しか派遣に仕事を任せられない仕組みを廃止する。一方、1人の派遣労働者が同じ職場で働ける期間を最長3年とする。