最近の内部留保を巡る議論には混乱を感じる。 「内部留保から賃上げへ」に対する反論の多くは、「内部留保は現預金で保管されているのではなく、土地や建物、設備になっているのだから、内部留保での賃上は困難だ」と主張するのだが、では内部留保によって生産設備がどの程度増えていて、賃金化できる資産はこれくらいしかないから賃上げは困難だ、と具体的な数字で説明する意見には巡り合えないからだ。 多くが、バランスシートの科目の、言葉の説明で終わってしまう。 そこで、無いなら仕方がないので、自分で数字を探してまとめることにした。 以下の表は財務省の法人企業統計を用い、拾える最新の数字である2013年度から、とりあえず過去15年間と言うことで1999年度までのバランスシートの変化を表したものだ。 なお、科目は沢山あるので、内部留保を巡る議論に便利なように科目を適宜整理し、以降の説明で特に触れる科目にはオレンジの網掛
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