青色発光ダイオード(LED)を使ってミカンをカビから守る取り組みが静岡県農林技術研究所果樹研究センター(静岡市清水区)で続いている。 県特産のミカン「青島温州」は年末に収穫し、1、2カ月ほど保管すると具合よく酸味が抜け、食味が増すが、貯蔵中に約2割は腐ってしまう。 同センターでは、青色の光を当てたオレンジが腐敗しにくいという米国の研究結果に注目。昨年実際にLEDを照射し腐敗度合いを試したところ、ミカンの腐敗の速度が通常の半分以下に抑えられたため、今年は昨年12月に収穫した約360個のミカンでテストをしている。 山家一哲・主任研究員は「効果的な照射方法や適当なLED製品など実用化に向けた課題をどうクリアするかがこれからの課題」と話している。(杉本康弘)