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SFと山形浩生に関するbeth321のブックマーク (5)

  • 宮内『ヨハネスブルグの天使たち』:嫌いではないが背景設定が無理すぎ - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    ヨハネスブルグの天使たち (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション) 作者:宮内悠介早川書房Amazon うーん、困ったなあ。 全体的な雰囲気は嫌いではない。トーンはモノローグ調。戦争あるいはスラム化等した雰囲気の中で、荒んだ心を抱える語り手がある種の人間的な感傷に浸るという連作集となる。ちなみに感傷というのは決して悪い意味ではない。書のような世界観――あるいは「ポスト伊藤計画」的な世界観――からすれば、後ろ向きのアナクロだけれど、でもそれが人間をよくも悪しくも人間たらしめているものではあるんだから。 が……その背景世界の作り方が、ぼくにとってはまるっきり説得力がないのだ。 冒頭の「ヨハネスブルグの天使たち」は、資源が枯渇して内戦に陥った南アのヨハネスブルグで暮らす少年の話。そこの高層ビル(なかなか目立つので、ヨハネスブルグに行くといやでも目につく)が、歌う人型ロボットの落下試験に使われて

    宮内『ヨハネスブルグの天使たち』:嫌いではないが背景設定が無理すぎ - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • エゴサーチ:富岡日記とSF - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    富岡日記 (《大人の棚》) 作者:和田 英みすず書房Amazon ツイッターで、2014年4月末にエゴサーチをしてみると、何やら突然二種類のネタでもりあがっていて、騒動好きのワタクシといたしましては嬉しい限り。 一つ目のネタは、富岡製糸工場が世界遺産入りするとかで、ぼくが勝手にスキャンしてアップロードした富岡日記が俄然注目を集めていること。すばらしいことです。が、言っておくとぼくは富岡製糸工場の世界遺産入りをまったく評価していない。というのも…… なぜぼくが『富岡日記』をアップロードしたかといえば、それがかなり手に入りにくい状態になっていたからだ。それでも当時から、世界遺産にしろという騒ぎはやっていた。さて富岡製糸工場は世界的に見て重要かもしれない。ぼくは特にそうとは思わないんだが、それはひとそれぞれ。でもそれなら、それを裏付ける資料を作ろう。なぜ大事なのか、何がおもしろいのかをきちんと

    エゴサーチ:富岡日記とSF - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • 「宇宙SFの現在」の感想 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    Space, the Final Frontier? 作者: Giancarlo Genta,Michael Rycroft,Franco Malerba,Michael Foale出版社/メーカー: Cambridge University Press発売日: 2003/02/13メディア: ハードカバーこの商品を含むブログ (1件) を見る 稲葉振一郎がシノドスに「『宇宙SF』の現在」(2014.03.22) なる一文を寄稿している。 論点としては、最近のSFでは宇宙進出がバーチャル化されていて、生身の人間の移住が出てこないということ。稲葉大人はそれが、異星人の必要性のためだと主張している。異星人に「他者」(これってときどき文系の人が使う、大仰でとんでもない絶対理解不能者みたいな意味じゃなくて、ちょっとちがう相手、くらいの意味の他者だよね? カッコつける必要ないと思う)として出てきても

    「宇宙SFの現在」の感想 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • 長山靖生『戦後SF事件史』:なんだ、ぼくが一回も出てこない事件史なの? - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    戦後SF事件史---日的想像力の70年 (河出ブックス) 作者: 長山靖生出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2012/02/11メディア: 単行(ソフトカバー)購入: 2人 クリック: 122回この商品を含むブログ (34件) を見る なんだ、戦後 SF 事件史で、愛国戦隊大日とかにも触れてて、ぼくが一回も出てこないの? つまんなーい。ちなみにこの、しょせんは戦後「日SF「業界」事件史なんだよね。 が、それ以上にぼくががっかりしたところは、書の最後。東北震災と前後して小松左京が死んだことに触れて「日は今、もっとも必要な人材を失ったのである」(p.271) と述べて、SF 的な想像力こそが震災からの復興に大きく役立つはずだ、とまとめている。 小松左京的な構想力のかつての意義とその現代的な課題については、イナバ、田中、山形の SF 鼎談でかなり語った。そしてそこでも指摘

    長山靖生『戦後SF事件史』:なんだ、ぼくが一回も出てこない事件史なの? - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • SYNODOS JOURNAL : 山形浩生は何を語ってきたか(前編) 山形浩生×荻上チキ

    2012/2/239:52 山形浩生は何を語ってきたか(前編) 山形浩生×荻上チキ SF、科学、経済、文化、コンピューターなど幅広い分野で翻訳や評論活動を行う山形浩生さん(47)。大手調査会社の研究員として地域開発にも携わり、貧困国の開発支援をテーマにした翻訳『貧乏人の経済学』(エスター・デュフロ、アビジット・バナジー著)が近く上梓される予定だ。海外の先端学問を取り入れ、論客としても数々の論争を繰り広げてきた山形氏が、日の言論空間に残してきたものは何だったのか。荻上チキが鋭く迫った。(構成/宮崎直子・シノドス編集部) ■他人がやらないことを面白がる 荻上 今日は、「山形浩生は何を語ってきたか」というテーマでお話を伺いたいと思います。8年前、ライターの斎藤哲也さんが行った「山形浩生はいかにして作られたか」と題されたインタビューがありましたね。 “読者としての山形浩生”が、自身の読書遍歴を

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