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Supercomputerと歴史に関するbeth321のブックマーク (10)

  • スーパーコンピューターの系譜 IBMが作ったもう1つのASCI Blue (1/3)

    前回はASCI Blueの片割れであるASCI Blue Mountainを解説したが、今回はもう1つのASCI Blue Pacificである。 ASCI Blue Pacificが生まれた経緯は連載288回をお読みいただきたい。ここでIBMが提案したのはSP-2をベースとしたシステムである。まずはここから説明しよう。 IBMが作ったASCI Blue Pacific ベースはUNIXサーバーのRS/6000 IBM SPの正式名称は、IBM Scalable POWERparallelで、これをIBM SPあるいは単にSPと略する。ベースになるのは同社のRS/6000というUNIXサーバーである。 IBMのサーバーといえば、元々はS/360(System/360)→S/370→ES/9000(Enterprise System/9000)→S/390→AS/400という、独自アーキテク

    スーパーコンピューターの系譜 IBMが作ったもう1つのASCI Blue (1/3)
  • スーパーコンピューターの系譜 パーツ構成を変えて長年運用したASCI Red (1/2)

    今回はASCIシリーズの第1弾であるASCI Redを解説する。前回、CTBT(包括的核実験禁止条約)の話を1995年11月から始めたが、実際には1992年あたりからその動きは始まっていた。 具体的にはブッシュ(父)政権の際に、1994年度以降は核実験を行なわないことを政治決断したあたりから、CTBTの動きが明確になっていた。このため、完全な核実験は1992年9月23日にネバダ州で行なわれたのが最後である。それゆえに、1995年にCTBT批准を明らかにする前から、DoE(米エネルギー省)では規定路線となっていた。 こうした状況を背景に、1995年1月にニューメキシコ州のサンタフェにあるBishop's LodgeというホテルでDoEの関係するメンバーに加え、ローレンス・リバモア、ロスアラモス、サンディアの3つの国立研究所のメンバーも集めて、ASCIの初期戦略ミーティングが開催される。 ずい

    スーパーコンピューターの系譜 パーツ構成を変えて長年運用したASCI Red (1/2)
  • スーパーコンピューターの系譜 核兵器の模擬実験のために生まれたASCI (1/2)

    スーパーコンピューターの系譜、今回からASCI(ASCIIではない)の話をしていこう。ASCIは、Accelerated Strategic Computing Initiativeの略で、「加速的戦略的コンピューティング・イニシアティブ」なる謎の訳語もある。 現在はASC(Advanced Simulation and Computing program:先進シミュレーションおよびコンピューティング計画)という名称に変わっているが、システム名にASCIを冠しているものが多いこともあってか、いまだにASCIの方が通りがよかったりする。 核実験のシミュレーションのために生まれた ASCI このASCIが成立した背景をまず解説しよう。話は1995年11月にさかのぼる。クリントン大統領はCTBT(Comprehensive Nuclear Test Ban Treaty:包括的核実験禁止条約)を

    スーパーコンピューターの系譜 核兵器の模擬実験のために生まれたASCI (1/2)
  • スーパーコンピューターの系譜 CRAY-1と同じ性能を目指したParagon (1/3)

    インテルはiPSC/860の成功に気を良くした、というわけではないのだが、iPSCシリーズの開発と平行して、さらに大規模なシステムを作る計画が、まだSSDに改称される前のSCG(Scientific Computers Group)で持ち上がっていた。 1989年春、SCGはDAPRA(国防高等研究計画局)との間でTouchstone Projectの契約を結んだことを明らかにした。 Touchstone Projectでは、最終的に2000以上のプロセッサーを集積して、全体としてCRAY-1と同じ性能のマシンを構築することにある。このTouchstoneは、MITあるいはCaltechと共同で開発したiPSC系列とは別に開発されることになっている。 iPSC系列はCosmic Cubeをベースにしており、その限りにおいては128ノードが最大構成になってしまう。もちろんノードから出るリンク

    スーパーコンピューターの系譜 CRAY-1と同じ性能を目指したParagon (1/3)
  • スーパーコンピューターの系譜 インテルの超並列マシンiPSC (1/2)

    ThinkingMachineの後はASCIに……と思ったが、その前にもう少し超並列マシンの系譜を解説したい。今回はその1つ目、インテルのiPSCだ。これはインテルのTouchstoneやParagonにつながるシステムである。 Paragonの話は、連載116回で少しだけ触れた事があるが、まずは順を追って説明したい。 インテル製の超並列マシンiPSC/1 売れ行きはそこそこ 1984年、米Oregon州にあるBeavertonにインテルはScientific Computers Group(SCG)という部隊を作る。このBeavertonは、D1C/D1XといったインテルのMother FabがあるHillsboroに隣接しており、実際D1C/D1XがあるRonler Acres Canpasのすぐ隣りと思えばいい。 このSCGのマネージャーはインテルの前CTO(現在はSenior Fe

    スーパーコンピューターの系譜 インテルの超並列マシンiPSC (1/2)
  • スーパーコンピューターの系譜 経営陣の迷走に振り回されたCM-5 (1/3)

    前回はThinking Machines社とCM-1/2について解説したが、今回はその続きから。CM-2が出て4年後の1991年、Thinking MachinesはCM-5を発表する。 80486DXと同じ程度の性能の 「CM-5」 CM-2までとCM-5の大きな違いは、プロセッサーそのものである。CM-1/2は1bitのプロセッサーを並べていたが、CM-5では33MHzのSPARCチップを利用する方針に切り替えた。 下の画像がそれぞれのNodeの内部であるが、SPARCと32MBのメモリーと外部とのI/F、それと4データを同時実行できるベクトルFPU(要するにSIMDエンジン)をまとめている。 ここで搭載されたSPARCは、33MHzという動作周波数から考えるとLSI Logicの製造したLSI 64801の高速版といったあたりで、MB68901の方ではなかったようだ。 同じLSI 6

    スーパーコンピューターの系譜 経営陣の迷走に振り回されたCM-5 (1/3)
  • スーパーコンピューターの系譜 研究者が憧れたコネクションマシンCM-1 (1/3)

    前回まではCRAYシリーズ、正確にはCRI(Cray Research Inc.)とCCI(Cray Computer Inc.)の系譜を説明してきたが、こちらは基的にベクトル型マシンであった。 命令フォーマットはSIMD(Single Instruction Multi Data)で、1つの命令で複数のデータに同じ処理を行なわせるというものである。 SIMDの場合、命令の解釈は最初の1回だけで、その後はひたすらデータの読み込み→実行→書き出しを行なうため、メモリーのロード・ストアさえ間に合えばピーク性能が出しやすい。 逆に言えば、このメモリーのロード・ストアが間に合わないと全然性能が出ないわけで、CRAY-3がお化けのようなメモリーシステムを実装したのも無理ないところだが、これは当然ながらコストアップにつながり、消費電力も凄まじいものになる。 こうしたトレンドとはまた別の方向の研究も行

    スーパーコンピューターの系譜 研究者が憧れたコネクションマシンCM-1 (1/3)
  • スーパーコンピューターの系譜 CRAY Y-MP以降のベクトル型マシン (1/3)

    今回は、CRAY Y-MP以降のCRAYのベクトルプロセッサーシリーズをまとめて説明したい。CRAY X-MPの開発に続き、CRIはCRAY Y-MPの開発を始める。 これはCRAY X-MP EAをベース(つまり32bitアドレス)にしつつ、最大8プロセッサーまでをサポートするとともに、より高速に動作するシステムであった。 デイビスが指揮を執った次世代機 「CRAY Y-MP」 当初、CRAY Y-MPの開発を率いたのは、CRAY X-MPで名前を売ったスティーブ・チェン(Steve Chen)であったが、彼はいろいろと新機構や、半ば能力も未知数的な新技術を積極的に取り入れようとした結果、Y-MPの開発は一時期頓挫しそうになったらしい。 途中で開発の指揮は再びレス・デイビス(Les Davis)が執ることになり、無事に1988年にCRAY Y-MPがリリースされる。当初リリースされたのは

    スーパーコンピューターの系譜 CRAY Y-MP以降のベクトル型マシン (1/3)
  • スーパーコンピューターの系譜 民間・軍事に幅広く採用されたCDC 1604 (1/2)

    今回の話をする前に、前々回の記事について補足と訂正をさせていただきます。Intel 8085の動作周波数が3MHzなので、3MIPSとあまり考えずに書いたのですが、完全なパイプライン動作でもない8085はそんなに性能出ませんね。 算術命令では一番早いADDですら、Cycles(条件分岐の判断結果が出るまで)が1cycle、Status(演算結果がStatus Registerに返されるまで)が4cycleなので、がんばっても4cycle/命令ということになり、3MHzなら0.75MIPSという計算になります。 実際はもう少し遅くて、0.5~0.6MIPS換算としてもいいはずなので、先の記事通り浮動小数点演算が100倍遅いと仮定すると0.0075MFLOPS、つまり7.5KFLOPSも出ずに5~6KFLOPSという計算になります。 なお、この浮動小数点演算周りの仮定は、「データ幅が一緒」とい

    スーパーコンピューターの系譜 民間・軍事に幅広く採用されたCDC 1604 (1/2)
  • スーパーコンピューターの系譜 スパコンの起源といえるIBM 7030 (1/2)

    前回からスタートしたスーパーコンピューターの系譜。今回のテーマは「IBM 7030 “Stretch”」である。これに至る過程を50年代からたどっていこう。 そもそも、スーパーコンピューターの起源をどこに置くかは、スーパーコンピューターの定義をどう定めるかで色々変わる。バベッジの階差機関や解析機関もスーパーコンピューターと言えなくはないのだが、こうしたアナログコンピューターや、初期のIBMの機械式パンチカードマシン、あるいはENIAC(Electronic Numerical Integrator and Computer:エニアック)などに代表される初期のデジタルコンピューターも、とりあえず脇においておこう。 半導体を使った製品に限って言えば、スーパーコンピューターの世界における初期のIBMの貢献は大きい。それは単にハイエンドのメインフレームを提供したのみならず、それに必要な周辺機器であ

    スーパーコンピューターの系譜 スパコンの起源といえるIBM 7030 (1/2)
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