「イスラム国」日本人拘束事件で殺害されたと見られる日本人人質二名、湯川遥菜さんと後藤健二さんに哀悼したい。 「殺害された」と見るのは日本政府の判断にならう以上はない。遺体の受け取りや犯人を逮捕して司法に引き出すなどの点からすれば、この事件はまだ終わったわけではない。が、人質が殺害された現在、その生存について対応するという事態は終わった。そこまでのとりあえず「事件」とする。 痛ましい「事件」だったが、「イスラム国」のジハーディ・ジョンが公開に関わったこれまでの人質殺害事件では、人質が救出された事例はなかった(と思われる)。今回も過去例を踏襲しているという点では、大きく意外という結果ではなかった。 別の言い方をすれば、ジハーディ・ジョンが出てくる時点で、実際には「イスラム国」の人質ビジネスとは別部署の扱いということなのかもしれない。 さらに過去例との比較で言えば、彼の要求は一貫して「イスラム国