29日はウナギを食べる習慣のある「土用の丑の日」だが、ウナギを取り巻く環境は激変している。ニホンウナギは6月に絶滅危惧種に指定され、小売価格も高値が続く。ウナギ業界では「大切なウナギを食べて守ることを考える日に」と呼びかけている。 水産庁によると昨年11月~今年5月に国内で養殖を始めた稚魚(シラスウナギ)は25・7トン。不漁だった前年に比べて約2倍に増えた。ただ、シラスの漁獲量はピーク時と比べると約80分の1に落ち込んでいる。 築地市場では7月下旬のかば焼きの取引価格が1キロ当たり2754~2916円と、昨年より約700円~約2300円下がったが、大手百貨店やスーパー、うなぎ店の価格に反映されるのは10月以降と見られる。 日本橋三越本店(東京)では、店内でうなぎを焼き上げて販売、客に渡すまで90分待ちの店も出ているという。やや高めの3000円以上のかば焼きやうな重が人気だ。老舗うなぎ店「伊