「失楽園」や「愛の流刑地」など男女の愛を追究した作品で知られる作家の渡辺淳一さんが先月30日、東京都内の自宅で亡くなりました。80歳でした。 渡辺さんは、昭和8年に北海道で生まれ、札幌医科大学を卒業後、母校で整形外科の講師をするかたわら小説の執筆を始めました。 昭和43年、札幌医科大学で行われた日本初の心臓移植手術で、医師が殺人罪で告発される事態に発展した「和田移植」をテーマに小説を執筆したことがきっかけで大学を退職し、文筆活動に専念しました。 昭和45年、明治時代の西南戦争で負傷した2人の軍人の人生を描いた小説「光と影」で直木賞を受賞し、その後は医療や歴史、男女の恋愛などを題材に多彩な作品を発表してきました。 また、平成7年に発表した「失楽園」は、不倫関係の男女を描いてベストセラーになり、映画やテレビドラマが作られたほか当時の流行語にもなりました。 平成15年には紫綬褒章を受章し、その後
精神科医の体験に裏打ちされたユニークな文筆活動で知られた作家、なだいなだ(本名・堀内秀=ほりうち・しげる)さんが亡くなっていたことが8日分かった。 83歳だった。 慶応大医学部卒。フランス留学後、同大病院などに勤務。その一方、同人雑誌「文芸首都」に加わり、「海」などで6度、芥川賞候補になった。スペイン語で「無と無」を意味する「なだいなだ」のペンネームで小説、エッセー、批評などを発表。鋭い文明考察とユーモアあふれる文章で、幅広い執筆活動を続けた。作家で精神科医の北杜夫さんとの親交も深く、医師としては、日本のアルコール依存症研究の先駆者だった。 1969年、「娘の学校」で婦人公論読者賞。70年、「お医者さん」で毎日出版文化賞。フランス人の妻との間に生まれた娘たちに人生を語りかけた「パパのおくりもの」や「人間、この非人間的なもの」「権威と権力」「老人党宣言」など多数の著書がある。
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