最高速を競うチューニングカーの祭典から始まった「東京オートサロン」の花形はやっぱり、オイルや焼けたゴムの匂いが漂ってきそうなチューナー自慢のデモカーたち。中でもひときわ異彩を放つのが、ボンネットからはみ出した四つのターボを積んだ異形の日産シルビア(S14型)だ。ダメ押し気味にジェットエンジンを積む過剰きわまりない「魔改造」な一台だが、進化の途上にあるという。 もともとの直列4気筒SR型エンジンから、トヨタ・スープラの直列6気筒2JZ型に換装。ただでさえ大きくなったエンジンに、ターボのタービンを4基くっつけた。理論上はまだまだパワーを絞り出せるが、駆動系の負担を避けるために850馬力に抑えたという。右側ヘッドライトを潰して無理やり詰め込んだ巨大なタービンたちはエンジンルームに収まりきらず、くりぬいたボンネットからはみ出してしまっている。ラジエーターやオイルクーラーは車体後部に追いやり、結果的