JR東日本は、岩手県宮古市と岩泉町を結ぶ岩泉線(38.4キロ)を廃止する方針を固めた。29日、関係者への取材でわかった。岩泉線は10年7月、土砂崩れで脱線事故が起きて以来、茂市(宮古市)−岩泉(岩泉町)の全線で運休している。関係自治体の反発は必至だが、廃線が決まればJR東日本が87年に発足して以来、初めての路線になる。 【写真特集・ローカル線】和歌山電鉄貴志駅の猫の駅長「たま」 東日本大震災により、県内では沿岸を走るJR山田線宮古−釜石駅間と、JR大船渡線気仙沼(宮城県)−盛駅間が不通になった。復旧費用がかさむためJR東日本は軌道を舗装しバス専用道路とする「バス高速輸送システム(BRT)」の導入を検討しているが、県などは鉄路での復旧を求めている。 関係者によると、岩泉線を巡ってはJR東日本幹部が22日、岩泉町の伊達勝身町長らに廃線を打診。「乗車率が悪く、民間企業が赤字路線を存続するこ