当事者が真剣であるほど、周囲にはこっけいに映ってしまうことがある。中国・四川省で3日に撮影された一見親子風のジャイアントパンダ。生後4カ月の子パンダをつまみ上げ、山に放とうとしている親パンダは実は着ぐるみを着たパンダ研究員だ。 ジャイアントパンダは自然界に約1600頭しか生存しない絶滅危惧種。四川省のパンダ研究施設はこのほど、安定した繁殖技術の確立に成功し“余剰パンダ”を野生に戻す実験を始めた。パンダの約半数は双子を出産するものの、生命力が強い方の1頭だけを育てる。そこで四川省の施設は母親に気付かれないよう、見捨てられた方を強いパンダと交換。2頭とも生きながらえるようになった。 写真の研究員が着ぐるみ姿なのは、人間の格好だと子パンダがなついてしまい、独り立ちできないからだという。【朴鐘珠】