7月26日、深夜の静寂を切り裂いた「障害者連続殺傷事件」から2カ月。秋の台風の連続襲来による雨が続いた関東地方でしたが、久しぶりに晴れて集合住宅のバルコニーに洗濯物が一斉に干された9月25日、「津久井やまゆり園」の現場を訪れて、花をたむけました。夕方に到着した正門前の献花台には、この日に捧げられたものだと思われる、事件の犠牲者に捧げられた「追悼の花束」が数多く並んでいました。私も、抱えてきた花束をそっと置いて手を合わせました。 やまゆり園はひっそりと静まりかえっていました。事件後、しばらくの間使われてきた体育館からも、避難生活をしていた施設に暮らす人たちも、他の施設に移ったと聞きます。西に傾き始めた太陽が、ちょうど正門に向けて背後から、やまゆり園の建物を強い光で照らしだしています。新聞やテレビの空撮の写真では何度も見ていましたが、 鉄筋コンクリート二階建ての居住棟や管理棟など延べ約一万一千