●Tyler Cowen, “The Economics of Orgasm”(Marginal Revolution, January 31, 2004) 経済学者になってからもうかなり長い歳月が経っており、これまでに(風変わりな論文も含めて)それなりの数の論文を目にしてきた。そのため、次のような要約(アブストラクト)で始まる論文に出くわしても、決してたじろぎはしない。 本稿では、男女間のセックス(love-making)に関するシグナリングモデルを提示する。セックスを通じて互いの愛を確かめ合っている男女は、行為の最中に、自らのオーガズムの程度について相手に偽りのシグナルを送る可能性がある。例えば、絶頂に達していないにもかかわらず、イッたふりをするかもしれない。男女ともに、相手のオーガズムの程度に関する事前確率に基づいて愛の営みに励むが、その事前確率は年齢をはじめとした相手の属性と関連付
![タイラー・コーエン 「イッたふりの経済学」(2004年1月31日)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/8d71ff5111e05619a10d29bb40d7aebaa75c8fbc/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fs0.wp.com%2Fi%2Fblank.jpg)