フリージャーナリストの後藤健二さんが、シリアで過激派組織「イスラム国」(IS)に殺害されたのが明らかになって2月1日で1年になる。事件を教訓に、紛争地取材の安全をいかに確保していくか。後藤さんを追悼するジャーナリストらの議論や取り組みが国内外で進んでいる。 「あの事件が何だったのか、検証する時期に来ている」。今月15日に都内であった「ジャーナリストはなぜ『戦場』へ行くのか」と題したシンポジウム。司会役のフリージャーナリスト、土井敏邦さんが切り出した。 パレスチナなどで30年近くの取材経験がある土井さんは「後藤さんを英雄視する報道ばかりで、なぜ起きてしまったのか検証が不十分では」と懸念する。案内人選び、経路や日程に問題は無かったか――。「我々が調査し、各自の経験を持ち寄って得た知見をジャーナリズム全体にフィードバックする仕組みが必要だ」 危険地で取材する記者が「標的にされるようになった」こと
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