最近、東京の街頭に旧日本軍のコスプレをした若者たちが登場し、メディアで話題になっています。 経済や政治の歴史の観点からすれば、低成長が常態化し、格差が固定化する様相を呈している今日の状況で、ナチズムのような考え方が復活しつつあるのは驚くに値しません。 そこで簡単にナチズムの台頭した背景と、当時の経済や政治の状況を振り返ってみることにします。 第一次世界大戦でドイツは敗戦国となり、賠償金を要求されます。当時のドイツは、しっかりした徴税ベースが無かったので政府負債に依存せざるを得ませんでした。 それは資本市場のクラウディング(=政府以外の借り手を、おしのけること)を起こし、ドイツ企業の資本コストは上昇しました。 賠償金問題がある限り、ドイツ政府はどんなに努力しても財政均衡を実現することは困難でした。そこで(どうせ財政赤字を立て直すことは無理だ)という諦観のもとに、責任ある政府予算を立てるインセ
8割は中国に対して「親しみを感じない」 右傾化、してますか? 「右傾化している」とメディアで評論される機会が増えたのは間違いありませんが、一人ひとりを指差して「あなた、右傾化していますね?」と問われれば、「いいえ、私は違いますよ」と答える人は多いでしょう。 例えば、2014年2月の都知事選。巷では、その経歴や発言内容から「ネトウヨ(ネット右翼)候補」と揶揄されもした元航空自衛隊幕僚長の田母神俊雄氏が、61万票を獲得し4位となりました。出口調査では若い世代からの得票が多かったことから、「若い世代の右傾化が深刻だ」という一見もっともらしい選挙分析が出ました。実際には20代、30代の投票率は低く、彼らの得票を最も集めたのは当選した舛添要一氏であり、むしろ全体の傾向としては「田母神氏の主張した過激な極右的政策は必ずしも国民に浸透しておらず、当落線上ですらない61万票程度しか確保できなかった」という
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