日本には膨大な地熱エネルギーが眠っているが、不可解なことに、その豊富な資源はまったく生かされていない。なぜ安価でクリーンな純国産エネルギーを開発しないのか。米紙「ニューヨーク・タイムズ」が答えを探ってみると、日本ならではの葛藤が見えてきた。 総発電量のわずか0.3% 日本を旅する人々に愛される保養地といえば、山あいや風光明媚な沿岸部に位置する温泉リゾートだ。国内に何千ヵ所もある温泉地のなかには、何世紀にもわたって観光客でにぎわってきたところもある。 そうした温泉地のすべてを支えているのが、日本の豊富な地熱エネルギーだ。実際、日本の地下には膨大な地熱エネルギーが眠っており、発電に利用されれば、国内の石炭・ガス火力発電や原子力発電に代わる重要な役割を果たす可能性がある。 だが、地熱エネルギーの普及を目指す日本の野望は何十年もの間、驚くほど強力な温泉地の抵抗に阻まれている。 福島県の山中にたたず
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