【4月4日 時事通信社】中国のインターネット通販サイトから、聖書が一斉に姿を消した。米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)によると、当局が先月末、通販各社に販売禁止を命じたという。中国政府は今月3日、約20年ぶりに発表した宗教政策に関する白書で、共産党による指導への支持を宗教界に求めるなど宗教の「中国化」を要求。販売禁止も締め付け強化の一環とみられる。 ネット通販大手の京東で4日、「聖書」をキーワードに検索すると、「関連商品は見つかりません」とのメッセージが表示された。イスラム教の聖典「コーラン」も同様だ。 最大手の淘宝(タオバオ)と、書籍に強い当当網では、「聖書百科事典」や「漫画聖書物語」など関連書籍は購入できるが、聖書は扱っていない。 誰でも手軽に入手できるネット販売の禁止には、政府非公認の「地下教会」信者の拡大防止のほか、聖書の独占販売による公認教会の収益確保が狙いとの見方も