【ソウル=黒田勝弘】韓国の野党陣営が4月の国会議員選挙や12月の大統領選に勝利した場合、米国と締結した米韓自由貿易協定(FTA)を破棄すると“宣言”し、その書簡を在韓米大使館を通じオバマ大統領に送った。左派主導の野党陣営による政権獲得の可能性が出ているなか、その極端な“反米政策”に関心が集まっている。 野党陣営は米韓FTAで韓国経済は米国に支配され、国内の中小企業や国民生活は大きな打撃を受けると主張。まず目前に迫った国会議員選挙に向け、庶民重視や弱者保護を看板にした反米・愛国路線で支持を得ようという作戦だ。 最大野党の民主統合党と親北・左派色の強い統合進歩党は8日、党代表以下、所属の国会議員約100人が米大使館近くで街頭集会を開いてオバマ大統領宛ての手紙を発表し、米韓FTA破棄を宣言した。 米韓FTAはすでに国会で批准され発効しているため、こうした野党の動きに外交通商省は直ちに「わが国に対