側頭葉内側を発作焦点とする自律神経発作、側頭葉を焦点とする精神発作もある。自律神経発作は上腹部不快感、嘔気、嘔吐、発汗、立毛、頻脈、徐脈といった自律神経症状をきたす発作であり、多くは大脳辺縁系のてんかん焦点に起因する。精神発作は既視感、未視感、恐怖感、離人感といった多彩な症状がある。側頭葉のてんかん活動に起因すると考えられている。精神発作は単純部分発作単独で出現することはむしろ稀であり、大部分は複雑部分発作の最初の症状として出現する。 単純部分発作の発作時、脳波は対応する皮質機能局在領野に始発する局在性反対側性発射であるが、頭皮上から常に記録できるとは限らない。発作発射(seizure discharge)は棘波の律動的発射の場合もあり、それより遅い種々の周波数の突発性律動波であることもありうる。臨床上単純部分発作であっても発作時あるいは発作間欠時に脳波上に焦点性突発波がみられない場合は少
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