安倍晋三首相と中国の習近平(シーチンピン)国家主席が1年5カ月ぶりの首脳会談に臨んだ。両首脳は「安定的発展を遂げることは両国民の利益にも合致」(習主席)、「大局的な観点からウィンウィンの協力や交流を進める」(安倍首相)とやりとり。ただ、沖縄県の尖閣諸島をめぐる対立など、両国の不信感は根強い。 「(14年末から)中日関係は関係改善の過程に入ったが、時に複雑な要素に妨害され、脆弱(ぜいじゃく)な一面も突出している」 首脳会談の冒頭、習国家主席は硬い表情のまま、手元の紙に目を落としながら話した。安倍首相との握手の際も笑顔はなかった。 さらに習氏は、「前進しなければ後退してしまう重要な段階。責任感と危機意識を強め、両国関係のプラス面を拡大し、マイナス面を抑制するよう努力しなければならない」と述べた。 安倍氏の歴史認識や安全保障関連法を成立させたことに、中国側の不信感は強い。南シナ海の仲裁判決受け入