東京・霞が関の経済産業省の敷地に、国の原発政策に反対する市民グループが設置していた「脱原発テント」が21日未明、強制撤去された。立ち退きを命じた東京高裁判決が7月の最高裁決定で確定したことを受けて国側が申し立て、東京地裁の執行官が強制執行した。 市民グループの代理人弁護士らによると、21日午前4時前に、執行官らが撤去作業を始めた。テントの中には当時、5人がいたという。執行官らはバリケードをつくって一角を封鎖し、約2時間で撤去を終えた。周辺には強制執行の知らせを聞いた市民グループのメンバーらが集まり、「撤去すべきは、テントではなく原発だ」などと抗議の声を上げたという。 撤去後に現場で記者会見したグループ代表の淵上太郎さん(74)は「日曜の寝込みを襲うとは卑劣だ。テントをなくすことはできても、私たちの脱原発の意思と行動をなくすことは絶対にできない」と話した。今後も経産省前で座り込みなどの抗議を