2024年3月19日に日本銀行はマイナス金利政策を解除しました。日本銀行の政策転換は日米間の金利差を縮小させ、円安修正のきっかけになると当初は予想されていました。しかし実際には、その後も円安傾向は続き、4月29日には一時1ドル160円にまで円安が進みました。その後、政府は2回のドル売り円買いの為替介入に踏み切ったと推察されます。当面のドル円レートは、米国で発表される経済指標に左右されやすい状況ですが、今後は円安阻止に向けた政府と日本銀行の連携姿勢が試されそうです。 1ドル152円の防衛ラインが破られる ドル円レートは、今年年初の1ドル140円程度から、ほぼ一貫して円安の流れを辿ってきました。日本政府は、円安の進行が物価高を助長し、国民生活や企業活動を圧迫することを懸念しています。 そこで政府は当初、1ドル152円を防衛ラインと考え、それを超えて円安が進むことを強く警戒してきたと考えられます