来年2019年に放映開始40周年を迎える国民的大人気アニメ「機動戦士ガンダム」シリーズ。奇しくも2019年は平成が終る年。平成時代に作られた「ガンダム」作品を振り返ると、時代の空気が浮かび上がってくる。『ガンダムと日本人』(文春新書)が電子書籍化されるライターの多根清史氏が、ガンダム作品を通じて平成という激動の時代を振り返る。 ◆ ◆ ◆ 平成最初の主人公はロボットに乗らなかった 『ガンダムと日本人』(多根清史 著) 2019年、平成最後の年に第1作の放映開始から40周年を迎える「機動戦士ガンダム」。この間、「ガンダム」は途中に小休止をはさみながらもシリーズを続けてきた。 つまり30年と約4か月もの平成という時代は、ガンダムとともに歩んできた。シリーズが生きながらえてきたのは、各作品がブランドに甘えず、それぞれの時代性を取り入れてきたからだ。ガンダムとは「平成を映す鏡」だった。 最初の転機
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