マスクの着用、社会的距離の実行は、ポストコロナ社会における必要不可欠なものとなった。とは言え、これまでの習慣を捨て、新たな習慣を作るのは大変だ。 外出のたびにマスクを着用したり、他人と距離を取ったりするのは面倒で、ついおざなりになってしまうというあなた。もしかしたらそれは、作業記憶(ワーキングメモリ)が関係しているかもしれない。 米カリフォルニア大学リバーサイド校の心理学者が『PNAS』(7月10日付)に掲載した研究によると、作業記憶が優れた人ほど、社会的距離のメリットに意識が向きやすく、それを実行し、習慣化できる傾向にあるのだそうだ。逆に言えば、作業記憶が優れていない人ほど、習慣化が難しいということになる。 社会的距離を守る人と守らない人がいるのはなぜか? 社会的距離を取るかどうかが住民の自主性に委ねられているアメリカでは、それをやらない人が、コロナ・パンデミック初期では特に目立ったとい