何らかの分野の「専門家」をして、その意見を発表せしめる場を提供している「アゴラ」。 そこに一応「法律家」としてメンバー参加させてもらっている私ですので、目下話題の「裁判員制度の導入」に関して、なにか一言あってしかるべきなのではと、(読者諸賢における期待の有無は別にして)自分でも思っている次第なのですが、いささか自分でもあきれるくらい制度そのものに対する興味がございません。 私が刑事事件関連の仕事から足を洗って以来、巡る星霜、早や十余年。しかも私の場合は資格を取得したイギリスにおいて、ヒヨッコ法廷弁護士時代に4年間ほどMagistrates Court(治安判事裁判所と訳される)をドサ回りしていた程度のかかわり合いです。 少々説明が必要かもしれませんね。 治安判事裁判所は、「Magistrates(治安判事)」と呼ばれる裁判官が軽犯罪事件の公判と、重犯罪事件の予審を行う法廷です。治安判事は原
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