2022年3月15日、日本の情報学研究を推進する研究機関からあるデータセットが公開された。 提供元は、『プロメア』や『キルラキル』などのヒット作を手がけるアニメーションスタジオ〈TRIGGER〉。同社の数あるヒット作のなかでも、オリジナルとして制作された短編劇場作品『リトルウィッチアカデミア』の制作データが提供され、大学や研究機関の学術研究に利用できるようになった。 学術研究とアニメーションという一見距離があるように見える二分野であるものの、この取り組みについて国立情報学研究所(以下NII:大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立情報学研究所)の教授、大山敬三氏は「双方にとって新しい扉を開く第一歩になるのでは」と語る。 こうした取り組みの背景には研究所、アニメーションスタジオの双方にどのような展望があり、実現に漕ぎ着けたのか。そして、この取り組みで、一体何が生まれうるのか。 NI