真っ赤に染まったマツダスタジアムで、平成最後の日本シリーズを制したソフトバンクの工藤公康監督が舞った。 15回。 「本当に幸せです。シーズン終盤から満身創痍の中で突っ走ってくれた。選手のみんな! 本当にありがとう!!」 異例の回数を数えた胴上げに目を真っ赤に染めて、指揮官が声を震わせる。 予想を超える圧勝劇だった。 「2位で悔しい思いをして、みんなが日本一になるんだという強い思いがあって、ここまで来られた。勝ちたいという気持ちが、ベンチのみんなの声から伝わってきた。このチームの監督ができて幸せです」 敵地で1敗1分けのスタートだったが、本拠地に戻って3連勝で王手をかけ、最後は広島で一気に勝負をつけた。2年連続の日本一は、球団史上初のレギュラーシーズン2位からの“下克上”。ただ、その事実がかえってこのチームの底力を感じさせるものでもあった。 今季ホークスの象徴「甲斐拓也」。 今年のソフトバン