大阪・吹田市内での練習後に聞いた29歳での初代表。丹羽の表情は自信にあふれていた。「僕は(代表に)入るつもりでしたから。驚きはなかったですよ」。5月の代表候補合宿に招集された際は、本職ではない右サイドバック。しかし、その後もクラブではセンターバックとして結果を出し続け、念願の日本代表にたどり着いた。 実は織田信長に仕えた「織田5大将」の一人、丹羽長秀の末裔(まつえい)にあたるという。祖父は織田家の領地だった愛知県出身。「じいちゃんから『おまえには武士の血が流れてるんやからな』って言われてました」。高校2年時、その祖父が亡くなる直前には「おまえは武士の子孫だから、二刀流はせずに一刀流で生きろ」とサッカー一筋に打ち込むよう背中を押された。J2クラブを渡り歩いた経験も持つが、どんな環境でも努力を重ねてきた。そんなストイックな性格は、幼少期からたたき込まれてきた“武士の魂”が無関係ではない。 招集