アニメーションひとまずの終着を迎えた『花咲くいろは』について。P.A.WORKSの新たな代表作に相応しい作品になったなあと思う一方、気になる箇所もあります。女将の病気のくだりや、孝一に恋していたメガネが素敵な五十嵐波子だとか。そうそう、いちばんはじめの緒花の台詞が意味深に聞こえた父親話も出てくるかと睨んでいたらまったく絡まなかった。前を見つめる青春のフィルムに、辛く悲しい話は似合わないとする旨があったのでしょうが、すこし不思議な按配にも思えるのです。具体的に挙げてみましょう。観ていて「んん?」と感じた最大のポイントは文化祭。緒花・民子のクラスではなく、菜子のクラスの在り方。美術部の水野枝莉が描いた絵を展示すると決まったのに、準備を行うのは本人と文化祭委員の菜子だけ。それほど人手のかからない出し物とはいえ、準備に出てくるのが2人、他のクラスメイトは何故手伝いに出てこないのだろうか。緒花に文化