■「大人が読んで楽しいから子供にも面白い」 累計150万部を超える人気の絵本がある。絵本作家、宮西達也さんの恐竜ティラノサウルスを主人公にしたシリーズで、9月には第9作『いちばんあいされてるのはぼく』(ポプラ社・1260円)が刊行。シリーズ第1作『おまえ うまそうだな』(同)は映画化(公開中)もされ、さらに部数を伸ばしそうだ。 親からはぐれた卵が一つ。殻を破って出てきたのは草食恐竜アンキロサウルスの赤ちゃんだった。そこへ恐ろしい肉食恐竜ティラノサウルスが近寄ってくる。「おまえ、うまそうだな」。大きな口を開け、よだれをたらすティラノサウルスに、赤ちゃん恐竜は「おとうさん、僕の名前はウマソウなの」としがみつく。戸惑いながらもティラノサウルスは父親として赤ちゃんを育て始めるが…。 『おまえ うまそうだな』は7年前に発表。弱肉強食の厳しい自然界で本来、相いれない“親子”の関係を描きながら、「種族の