低カドミウム米へ前進=遺伝子特定、組み換えで作成−品種改良に期待・東大など 低カドミウム米へ前進=遺伝子特定、組み換えで作成−品種改良に期待・東大など 東京大などの研究チームは12日までに、人体に有害な重金属のカドミウムをイネがコメに取り込む遺伝子を特定し、低カドミウム米を作り出すことに成功した。諸外国に比べて高い日本の精米のカドミウム濃度を低減する品種改良につながると期待される。論文は近く米科学アカデミー紀要に掲載される。 カドミウムは鉱山の廃液などに含まれ、多量に摂取すると腎機能障害や骨軟化などをもたらす。4大公害病の一つ「イタイイタイ病」の原因物質にもなった。 日本は過去の鉱山開発の影響で、水田のカドミウム汚染度が比較的高く、コメが主食のため摂取量も世界保健機関(WHO)基準の約半分と多い。食品衛生法で定められた精米中の基準値は今年、1ppmから国際基準の0.4ppmに引き下げら