肉、牛乳、卵……。日々の食卓でその中身を意識することはないだろう。だが、遺伝子組み換え(GM)作物は知らず知らずに広がっている。米国で96年にGM大豆やトウモロコシが商品化されて13年。日本は世界で最もGM作物を輸入する国になった。そのイメージから、行政もメーカーもあえて真正面から向き合うことをしてこなかったGMの最新をリポートし、GMを論じるきっかけとしたい。【小島正美、遠藤和行】 ◇牛乳、卵…輸入飼料高騰で「やむなく」 ◇「非組み換え」入手難/食品業界、次々切り替え 生協は遺伝子組み換え作物の導入に慎重だった。消費者イメージを考慮してのことだ。だが、そこで異変が起きている。 「熊本阿蘇すこやか牛乳」。日本で有数の生協「コープこうべ」(神戸市・組合員約138万人)の牛乳ブランドである。組み換えでない(ノンGM)トウモロコシの餌を食べた牛の牛乳として8年前から店頭に並んでいた。ところが、昨