中国漁船によるとみられる宝石サンゴの密漁問題。東京から南へ約1千キロ離れた小笠原諸島の父島沖で、記者が接近を試みた。 2日午前5時半、夜明けとともに父島・二見港を出た。小笠原島漁業協同組合の石井勝彦・副組合長(62)の漁船第8大勝丸(9・7トン)に同乗。東へ向かって時速約18キロ、向かい風で、波の高さは約2メートルだ。甲板員の永田秀俊さん(29)は穏やかな方だと言うが、何かにつかまらないと立っていられない。 出港から1時間が過ぎ、父島が見えなくなった。「いたよ、中国船だ」。操縦する石井さんが声を上げた。レーダーをのぞくと東北東の3キロ先に船影がある。「この大きさなら間違いない」と石井さん。「こっちに向かってくる。逃げもしないんだ」。日本の領海内である、父島の東方沖約17キロ。船体中央部に赤い中国の旗を掲げている。 さびが目立つ船尾。上半身裸の船員4人がこちらを見ている。約10メートルまで接
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