なんらかの理由でホームレス状態になった人が、自立を目指して路上で販売する雑誌「ビッグイシュー」(月2回刊)。東京や大阪など都心部の駅前などを中心に、人通りの多い場所で売られている。 もともとは、イギリス発祥の雑誌で、日本版は2003年から、大阪にある「有限会社ビッグイシュー日本」が発行している。最盛期は1号あたり約3万部を売り上げていたが、現在は2万部を切った。ビッグイシュー社は昨年、一昨年度と2年つづけて赤字となっている。 部数減少の背景には、路上生活者の数が減ったことがある。同社代表をつとめる佐野章二さんは「赤字を解消したい」としながらも、「最終ゴールは、会社がつぶれることだ」と話す。一体どういうことなのか、佐野さんにインタビューで聞いた。(弁護士ドットコムニュース・山下真史) ●1冊350円のうち180円が販売者の収入になる ――ビッグイシューの販売の仕組みはどうなっているのか? 1