夏のある夜、記者は千葉県某所で非正規社員の20代男性を取材することになっていた。指定された場所はターミナル駅から車で約40分の社員寮。彼は国道沿いにある建物に住んでいるという。 車を走らすと次第に駅周辺のにぎやかな風景は消え、いつしか山林と点在する民家だけが続く殺風景な場所になってきた。ナビを頼りに指定された場所に到着。するとそこにはあったのは、おおよそ社員寮とは思えない、相当な築年数であろう平屋建ての民家だった。 大野さんの寮の様子。元の持ち主の残留物が放置され、大野さんの私物は布団のみ。奥には五右衛門風呂まで残っているそうだ。大野さんの前には別の社員が住んでいたが「この環境に馴染めなかったようで1か月で逃げ出した」という 「足元が暗いので気をつけてください」と、記者を出迎えたのは建設会社で働く大野守さん(仮名・28歳)。周囲には街灯もほとんどなく、民家の玄関から漏れる光がやけに眩しく感
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