――それが、百貨店型ビジネスモデルから脱却するきっかけとなった? 当社の所有している土地建物の中で、マルイとしては業績悪化で閉鎖したが、売り上げによらずに一定の賃料が入ってくる「不動産方式」で再開したお店が3店舗あった。そのお店がだんだん黒字化してきた。市場環境を見ても、百貨店が厳しい一方で、ショッピングセンターは勢いがあった。 そこで、不動産方式へシフトすることを決心した。この方式なら、稼ぎ頭の衣料品を減らして、粗利の低い商材や飲食を増やしても、利益は確保できるからだ。 ――消化仕入れモデルの百貨店は深刻な業績悪化に苦しんでいる。丸井にとっては大きな変化だったのでは? 百貨店から不動産へ変わる、という意識はあまりない。小売業としてお客様のニーズを追求していったら、業態も変化させることになった、というだけ。とても静かな変化だ。 丸井は一体、何の会社なのか? ――一方、過去に2度の最終赤字転