このコラムについて 日本の成長が止まって15年になる。人口は既に減りつつあり、何とか日本を支えて来た個人金融資産も3年前からついに減り始めた。 15年前には、日本経済は世界の18%も占めていたのに、今やその半分の9%でしかない。GDPの金額が15年前と比べて低下している国はOECD30カ国の中で、日本ただ一国だけというありさまである。 明らかに国家のファンダメンタルズが成熟したのだ。なのに、日本は成熟フェーズを迎える覚悟も準備もできていない。 経済や産業が成熟し、人口もピークアウトしてきているのに、社会の仕組みも経済政策も、人々のライフスタイルまでも、成熟フェーズを迎える準備が何ひとつできていないのだ。 あと10年で総人口は440万人減る。その中で高齢者は650万人増え、働き手(雇用年齢人口)は770万人減るのだ。その時、日本の国民が安心して暮らしていくためには、社会の仕組みをどのように変