株式会社 日経BP 〒105-8308 東京都港区虎ノ門4丁目3番12号 →GoogleMapでみる <最寄り駅> 東京メトロ日比谷線「神谷町駅」4b出口より徒歩5分 東京メトロ南北線 「六本木一丁目駅」泉ガーデン出口より徒歩7分
日本では神道系の信仰を持つ人々が約1億600万人。仏教系が約9600万人。キリスト教系が約200万人。その他が約1100万人。合計すると2億1500万人となり,なんと日本の総人口の2倍となってしまう。話を単純にすると,1人あたり2宗教かそれ以上。ゆえに通説では,日本は多神教の国であると言われる。 しかし,一神教と二項対置させ多神教をとらえるのは,元来,一神教側からの見方だ。安直に日本を多神教の国と見るのはいかがなものか。多神的であると同時に,歴史を通して幾重にも宗教的なるものが埋め込まれ,積み重なり多層的な姿を形成している。すなわち,日本の宗教的な風景は多層・多神教的な姿の上に立っている。 プロテスタント,カソリック,その他の会派を含めても,日本のキリスト教の信徒は全人口の0.8%で少数派。前の講座では,原始キリスト教の話をしつつ少々脱線してミトラ教について一言したが,日本ではキリスト教は
多くのキリスト教の牧師や神父はパウロの「ローマ人への手紙」や創世記の有名な部分を熱心に解説する。しかし,彼らがあまり積極的に言及したがらないテキストがある。それは旧約聖書の「ヨシュア記」である。ヨシュア記は,創世記,出エジプト記,レビ記,民数記,申命記から成る「モーセ五書」に次ぐくらい重要なテキストとされる。 ヨシュア記とはイスラエル民族によるカナンの地の征服物語である。モーセの後継者ヨシュアが,イスラエル民族を指導して,ヨルダン川を渡りエリコの戦いを遂行,先住民を皆殺しにして約束の地カナンを征服し,シケムで神と再契約するまでの記述である。マックス・ヴェーバーは,「モーセ五書と士師記とを連結させるためにBC400年頃までにヨシュア記は編集された」として,ヨシュア記を含めて「モーセ六書」にすべしとの考えを示している。 さて,ヨシュア記は日本人には理解しがたい部分が多い。もし,キリスト教の入信
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く