カバーを歌うプレッシャー ボランティアで施設などで歌わせていただく機会がある。ご年配の方が多いので、選曲もそれに合わせたものになることがほとんどだが、普段ステージで緊張しない僕でも、このケースでは多少緊張することがある。 正確に言えば、カバー曲を歌うプレッシャーを普段よりも強烈に感じる。それぞれの曲に、聴く人それぞれの「想い」があり、僕が歌うことで簡単に想い出を「台無し」にしてしまうこともできるからだ。 原曲を超えるようなパフォーマンスなど望まれてはいないが、最低限「想い出を汚さない」ことを意識して準備する。事前にリクエストされた曲を僕がその時点では知らなくても、リクエストした本人以上にその曲を愛せるかどうか、そこがポイントになる。 「汚さない」と言ってみるのは簡単だが、人生の一番苦しい時期を共に乗り越えたような曲も存在するだろう。目を閉じて聴いてくれる方々に対して、失礼がないようにしっか