学校での席替えは、子どもにとっても教師にとっても重大な関心事。授業をスムーズに行うため自分で決めたい教師に対し、児童や生徒が不満を募らせることもある。双方が納得できる席替えにするため、神戸市の中学教諭がルーレット方式で席を決めるコンピューターソフトを開発した。生徒の評判も上々という。(吹田 仲、田中伸明) パソコンの画面に席の配置が浮かぶ。男子生徒が自分の名前を選んでボタンを押すと、空いた席の中を名前がルーレットのように動く。再びボタンを押すと、後ろから2列目の右端に名前が止まった。生徒は「おっ、やった!」と大声を上げた。「ええなあ」「くそっ」。画面は黒板にも映し出され、クラス全員が結果に一喜一憂する。 神戸市立本庄中学校(同市東灘区)では毎月1回、朝のホームルームで席替えがある。寄木康彦教諭(51)が担任する2年生のクラスでは、同教諭が制作したパソコンソフトで席順を決める。 席替えの目的