【藤原慎一】東京電力福島第一原発に近い双葉病院(福島県大熊町)の入院患者が原発事故後に取り残されて救出が遅れ、死亡した問題で、患者4人(当時62〜98歳)の遺族が10日、東電に計約1億3千万円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴した。 訴状などによると、4人は2011年3月の原発事故後、停電で医療機器が使えず適切な処置を受けられないまま病院に留め置かれた。救出後も長距離・長時間の搬送を強いられ、11年3月15日〜4月18日の避難中や避難後に亡くなった。 政府事故調査・検証委員会は原発事故のほか国や県の各機関の連携不足などを指摘している。だが、高齢者が多い原告は裁判の長期化を避けようと、相手を東電に絞り、原子力損害賠償法に基づいて慰謝料などの支払いを求めた。 続きを読むこの記事の続きをお読みいただくには、会員登録が必要です。登録申し込みログインする(会員の方) 無料会員登録はこちら朝日新聞デ