チリメンジャコ(シラス干し)に混ざるタコやイカ、タツノオトシゴ、稚魚などの小さな海の生物「チリメンモンスター」(チリモン)。約10年前までは、スーパーで買ってきたチリメンジャコの中からチリモンを見つけ、家族で喜び、得をした気分になっていた。しかし、最近、チリモンの姿を見かけなくなった。大阪湾の環境の変化か、異変があったのだろうか。それとも温暖化も影響しているのだろうか。消えたチリモンの行方を追った。(北村博子)漁港を取材 早速、漁港へ向かった。大阪湾でシラス漁を手がける岸和田市漁業協同組合の音揃(おんぞろ)政啓さん(54)と出会い、今年2月に新しく開場した大阪唯一のシラス・イカナゴ専門のセリ場を見せてもらえることに。 シラスはチリメンジャコの原料で、実はカタクチイワシの稚魚のこと。漁期は4~12月。成魚は春から秋にかけて湾内に入り4、5回産卵するという。「ただし気象や潮流の影響によって、す