2019年に向けた注目のビジネスキーワードとして急浮上している「MaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)」。自動車メーカーや公共交通を巻き込む「100年に一度」のモビリティ革命は、どのような産業インパクトをもたらすのか。このほど上梓された書籍、『MaaS モビリティ革命の先にある全産業のゲームチェンジ』の著者の一人である、日本総合研究所創発戦略センターの井上岳一シニアマネジャーによる解説を3回に分けてお届けする。 MaaSと書いて、「マース」と読む。Mobility as a Service、すなわち「サービスとしてのモビリティ」を意味する言葉である。このMaaSが今、世界の自動車業界、交通サービス業界を席巻し始めている。 18年10月4日、大きな驚きをもって迎えられたトヨタ自動車とソフトバンクの提携・共同会社設立の発表においても、MaaSという言葉が使われていた。Mobility側のト