教育 大学教育に対する最近の社会的要請について 近年、大学教育に対する実業界からの風当たりが強い。 最近、ファーストリテイリングの柳井正氏が、日本経済新聞の卒言直言で、「1年生に内々定、その意味は 大学変えねば日本は沈む 」という記事を書かれている。 柳井氏の主張は、大学は社会の要請に応えていない。もっと社会の役に立つ人材を輩出せよ、そのために教育力を磨け、ということである。 ここでは、この記事を元に社会に対して大学は教育面で、どう貢献できるのかを、大学で数学を教える自分の立場から考えてみたい。 大学にどんなことを教えてもらいたいのか まず現状の大学教育について、柳井氏は 「世の中で生きていくのに必要な基礎的な教養や知っておくべきことを知っていないし、知識の絶対量も少ない。そのために適切な判断ができない。もっと知識を詰め込まないと、自分が進んでいる道が世の中の方向性に合ってい