南シナ海問題を巡る仲裁裁判で中国を訴えたフィリピンの国内で、「CHexit(チェグジット)」という新しい言葉が広がり始めた。「CHINA(中国)」と「exit(出る)」を組み合わせた造語で、「中国は南シナ海から出て行け」という意味で使われている。 英国の欧州連合(EU)からの離脱を意味する「Brexit(ブレグジット)」にヒントを得たようだ。ツイッターで南シナ海問題についてつぶやくときのハッシュタグ(検索ワード)として使われたり、中国に抗議するビラに書き込まれたりしている。裁判のニュースを報じる地元紙の見出しにも使われた。 新語が登場した背景には、中国が独自に主張してきた境界線「9段線」を否定した12日の判決が出た後の国内のムードがありそうだ。インターネット上には「我々の勝利」と判決を歓迎する声や、「中国は法を尊重せよ」といった書き込みが目立っている。(マニラ=佐々木学)