須磨学園(神戸市須磨区)の中高一貫の高校一年生(S2学年)百十八人が、三度にわたる修学旅行で「世界一周」を体験する。中学二年でアジア各国を回り、八日からはヨーロッパ歴訪に出発。来春、アメリカ横断に挑戦する。費用は欧米分だけでも一人約六十五万円で、旅行を手配した近畿日本ツーリストは「うちが扱った修学旅行では日数、費用ともに史上最高」と驚いている。 情報技術(IT)関連企業「アスキー」創業者の西和彦学園長(51)が「本物を体験しそれぞれの国の違いを認め、自身のアイデンティティー確立を」と発案した。欧州と米国への訪問は、生徒の健康や費用面などを考慮し二回に分けた。費用は毎月二万円の積立金で全額賄うという。 「欧州編」は八-十六日の七泊九日。オランダ、フランス、イギリス、ドイツを訪ね、ルーブル美術館やベルサイユ宮殿、大英博物館などを回る。ベルリンでは核シェルターを見学、教会のオルガンで校歌を歌って