ブックマーク / www.tachibana-akira.com (4)

  • お金を必要としているのは誰なのか? – 橘玲 公式BLOG

    先日、慎泰俊『ソーシャルファイナンス革命』を紹介したが、私はこうしたファイナンスのイノベーションについて、若干の疑問を持っている。それについても忘れないうちに書いておきたい。 ムハメド・ユヌスがマイクロファイナンスを始める前は、新興国の貧しいひとたちは金融業者から年利数百パーセントというきわめて高い金利で融資を受けるしかなかった。だが慎氏も指摘するように、これは金融業者が暴利をむさぼっていたわけではない。新興国に特有のさまざまな事情(高いインフレ率、政治的・社会的なリスク、モラルハザードなど)によって、“暴利”でなければビジネスが成立しなかったのだ。 ところがユヌスは、融資の返済を「連帯責任」にすれば回収率が劇的に高まることを利用して、貧しいひとたちに少額の無担保融資を「低利」で提供した。これはスゴいイノベーションで、貧困への取り組みを一変させたからこそノーベル平和賞を受賞したのだ。 とこ

    お金を必要としているのは誰なのか? – 橘玲 公式BLOG
  • 上を見れば限りはあるけれど、下を見れば切りがない 週刊プレイボーイ連載(35) – 橘玲 公式BLOG

    カリブ海の島ジャマイカの首都キングストンにあるトレンチタウンは、ボブ・マーリーの歌によって世界でもっとも有名なスラム街のひとつになりました。“トレンチ”は溝のことで、ダウンタウン周辺のどぶ川が流れる一帯に貧しいひとたちが廃材とトタンで家を建てたのがはじまりです。イギリス人の父と黒人の母親との間に生まれたボブ・マーリーは、父の死で10歳のときにトレンチタウンに移り住み、その体験をもとに“トレンチタウンロック”や“ノー・ウーマン・ノー・クライ”など数々の名曲が生まれました。 昨年末にキングストンを訪れたとき、トレンチタウンの近くを通りかかると、どの路地にも緑色かオレンジ色の小さな旗が掲げられていることに気がつきました。タクシーの運転手に訊くと、これはその地区がどの政党を支持しているのかを表わしているのだといいます。 ジャマイカは人民国民党(PNP)とジャマイカ労働党(JLP)の二大政党制で、オ

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  • 第10回 「住所無し宅配便」のお国柄(橘玲の世界は損得勘定) – 橘玲 公式BLOG

    国際宅配便の業者から携帯に電話がかかってきた。UAE(アラブ首長国連邦)からの書類が届いているのだが、住所が不明瞭で郵送できないのだという。 口頭で住所を伝えて配達してもらったのだが、それを見て思わず考え込んでしまった。郵便物の宛名欄には、以下の情報しか記載されていなかったのだ。 TO:AKIRA TACHIBANA TOKYO JAPAN TEL8190********(携帯番号) 「住所が不明瞭」どころの話ではなく、そもそも住所がなかったのだ。これでちゃんと届く方が奇跡だ。 ずいぶん前にUAEを訪れたときに、銀行の担当者に勧められて系列の証券会社に口座をつくった。いろいろと面倒な手続きがあったのだが、帰国後はなんの連絡もなかったので、そのまま放っておいて忘れてしまった。 ところがいつの間にか私の口座はできていたらしく、そのうえこんどは、証券会社がリテール(個人向け)サービスを止めるとか

    第10回 「住所無し宅配便」のお国柄(橘玲の世界は損得勘定) – 橘玲 公式BLOG
  • 牛丼と革命―未来世界のマックジョブ – 橘玲 公式BLOG

    お金と幸せの法則を教えましょう」で、マクドナルド化の進化した姿として、牛丼チェーン「すき家」を展開するゼンショーを例に挙げた。 元革命家が経営するこの特異な会社の内実は、『日経ビジネス』9月20日号の「外一ゼンショー 280円で仕掛ける“メガ盛り生産革命”」(飯泉梓)によって、はじめて一般に知られるようになった。すこし時間がたってしまったが、きわめて興味深い記事なので、その概略を紹介しておきたい(興味を持ったらぜひオリジナルの記事を読んでください)。 ゼンショーグループを率いる小川賢太郎が東京大学に入学したのは1968年、全共闘による安保闘争(70年安保)が始まった年だった。理想の世界を目指す小川は、「資主義社会であるから世界に貧困と飢えが増殖するという矛盾が生じる。この矛盾を解決するために社会主義革命をやるしかない」と信じて東大全共闘に身を投じたが、安田講堂の攻防戦に破れて挫折

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    bokosu
    bokosu 2010/12/11
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